快速「ニセコライナー」 キハ201系 函館本線 桑園

 キハ201系気動車は、JR北海道が1996年(平成8年)に製造した通勤形気動車で、札幌圏の通勤輸送改善を目的として導入されました。「すべてにおいて『電車と同じ』を追求」を開発コンセプトに掲げ、同時期に登場した731系電車とは合同の設計・開発プロジェクト「新車開発プロジェクト21」を編成して徹底した共通化が図られています。デザインは内外装ともに、JR北海道苗穂工場で行われました。1996年(平成8年)に3両編成4本(12両)が富士重工業で製造され、731系が本格的に営業投入される翌1997年(平成9年)3月22日のダイヤ改正に合わせて営業運転を開始しました。以来731系電車と連結時には協調運転を実施しています。残念ながらその後の増備はありませんでしたが、1998年(平成10年)に試作車が登場した特急型気動車キハ261系は、本系列をベースに設計されました。

車体
 外観は屋根上・床下機器を除き731系と同一です。車体はビード付きの軽量ステンレス製(前頭部のみ普通鋼)で、車体傾斜装置搭載のため車体断面は上方窄まりの台形断面となっています。客用扉は片側3箇所に有効幅1,150mmのものを設け、低床化により、ステップ高さ18 cm、ステップ面高さ970 mmを実現しています。先頭部は731系と同様、普通鋼製の高運転台構造とし衝撃吸収構造とした貫通式です。車体側面には、コーポレートカラーの萌黄色(ライトグリーン)をベースに、731系と対比した青の帯(前面は青のみ)を配しています。

内装
 内装は731系と同一です。ただし、トイレ(和式)の設置車両・車椅子スペースの設置車両が、731系ではそれぞれ岩見沢方先頭車(Tc1車)、小樽方先頭車(Tc2車)ですが、本系列ではいずれも中間車(M車)への設置となっています。運転台は731系同様の左手操作式ワンハンドルマスコンを搭載し、モニタ装置はタッチパネル式のカラー液晶ディスプレイとなりました。運転台には電車との併結運転時に使用する機器・スイッチ類などが設置されています。

機器類
 札幌圏では、高速度と高加速度が必要とされており、達成のためには、1両あたり900psの出力が必要とされました。このため、駆動機関は直噴式のN-DMF13HZE形ディーゼルエンジン(定格出力 450ps/2,100rpm、ターボチャージャー付)を全車2基搭載し、731系と同様、最高速度130 km/h(曲線通過速度=本則+10 km/h)、起動加速度(0〜60 km/h)2.2 km/h/sを達成しています。液体変速機は、山線での運用、曲線通過後の再力行性能確保のため、変速1段・直結4段、パワーオン制御付きのものを搭載しています。
 台車は731系と基本的に同一のヨーダンパ付き軸梁式ボルスタレス台車(N-DT201形)で、ステップ面を低床ホーム高さ (970 mm) と同一面とする必要性から、車輪を振子車両で実績のある新製時直径810 mmのものとしています。
 ブレーキシステムも731系と同一の、マルチモード滑走・再粘着制御を行うものであり、気動車の本系列は電気指令式空気ブレーキと排気ブレーキを併用します。基礎ブレーキ装置は、苗穂工場製の高粘着合成鋳鉄制輪子を採用した両抱き式踏面ブレーキとし、全天候下において130 km/h から十分な余裕をもって600 m 以内での停止が可能です。
 尚、731系電車との共通化、電車併結に伴い、制御電圧の共通化 (100 V)、接地系共通化、帯電防止対策などが行われています。

車体傾斜装置
 731系と同じ到達時分を確保するための出力が確保されましたが、それでもなお気動車では中速域での出力不足が否めませんでした。加えて、地方線区での速達化の観点から、曲線通過時の遠心力を緩和し、乗り心地を損なわず曲線の高速通過を可能とするため、川崎重工業開発の空気ばねを用いた強制車体傾斜装置を搭載しています。この車体傾斜装置は、その後キハ261系気動車にも搭載されましたが、JR北海道では2011年(平成23年)以降頻発した不祥事を受けて、軌道や車両への負担軽減、機器トラブルの防止を目的に2014年(平成26年)にキハ261系の車体傾斜装置の使用を停止(のちに撤去)しており、本系列も使用は停止しています。


運用区間
函館本線(蘭越駅 - 小樽駅 - 札幌駅 - 岩見沢駅)


参考:https://ja.wikipedia.org





普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌
函館本線963Mは全国で唯一の電車と気動車の協調運転列車である。



普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌
函館本線963Mは全国で唯一の電車と気動車の協調運転列車である。



普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌



普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌



普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌



普通 963M 731系+キハ201系 函館本線 札幌



回送 キハ201系 函館本線 苗穂





キハ201系主要諸元

形式 キハ201系
運用者 JR北海道
製造所 富士重工業
製造年  1996年~1997年
製造数  4編成12両
最高運転速度 120 km/h
車体 ステンレス鋼
編成重量  118.0t (3両) 
台車  N-DT201
機関 N-DMF13HZE
機関出力 450 ps × 2基 / 両
変速機 N-DW16形
変速段 変速1段、直結4段
パワーオン制御付
制動装置  電気指令式空気ブレーキ
(機関ブレーキ・
排気ブレーキ併用)
保安装置 ATS-SN
ATS-DN
備考 731系電車との協調運転可 




キハ201系編成表

配置:苗穂運転所

 編成番号 クハ731
(Tc1)
モハ731
(M)
クハ731
(Tc2)
製造 新製日  備考
D-101 101 101 201 富士 1996.12.27  
D-102 102 102 202 富士 1997.01.20  
D-103 103 103 203 富士 1997.02.03  
D-104 104 104 204 富士 1996.02.07  

















キハ201系