普通 733系 函館本線 桑園

 733系は、札沼線(学園都市線)の桑園駅 - 北海道医療大学駅間電化開業にあわせ、札幌都市圏の輸送力増強を目的に登場しました。本形式の導入に伴い、老朽化した711系の置き換えも実施されています。733系は、1996年から運用されている731系電車の設計コンセプトを基本として、その後の新技術の導入やユニバーサルデザイン・バリアフリー対応の要求を満たすために仕様の変更が行なわれています。札幌近郊の普通列車に使用される基本番台と、主に快速「エアポート」に使用される3000番台、さらに函館近郊の北海道新幹線アクセス列車「はこだてライナー」に使用される1000番台の3グループが存在します。


車体
 構体がステンレス製となり、731系より側面強度が向上しました。外板と骨組みは川崎重工業車両カンパニーのefACEと呼ばれる車体構造を採用しています。車体幅は、731系・735系の2,800mmより拡大した2,892mmとなりました。また、客室部分の床面高さは小径車輪採用等により731系の1,150mmより100mm低い1,050mmとなり、札幌都市圏での標準的な駅ホーム(高さ920mm)との段差は130mmに抑えられています。ただし既存の車両と連結できるように貫通路部分の床面高さは731系などと同一の1,200mmとなったため、運転台通路部分にスロープを設けています。
 先頭部は、731系・735系と同様の高運転台貫通構造で、同様にこの箇所のみ鋼鉄製です。先頭部幌柱・後退角・運転席周囲の骨組み・運転席後部クラッシャブルゾーンについては731系・735系からさらに強化されています。側面客用扉は配置・幅ともに731系を踏襲し、各車両とも片側3か所に片引き式、有効開口幅1,150mmのものが設けられました。735系同様、出入り口にステップは設けられていません。客室側面窓はすべて固定窓で、冬季の破損防止等を目的にポリカーボネート板(厚さ8 mm)とガラス(厚さ4 mm)の複層ユニット窓としています。床下には着雪量減少のため機器や配管は露出しないよう機器箱間をステンレス製のふさぎ板で覆う床下機器カバーを採用しています。
 外装デザインは、車体側面を無塗装とし、正面と側面にJR北海道のコーポレートカラーであるライトグリーンの帯が入れられたほか、側面窓の間は連続窓に見えるように黒色に塗装されました。前面・側面とも種別・行先表示器は3色LED式で、日本語のほか英語表示も可能です。2013年度に増備されたB-113編成からは、フルカラーLED式に変更されています。前照灯はHIDランプとシールドビームを併設、後部標識灯はLED式です。


内装
 座席は3000番台のuシート車を除き、片持ち式ロングシートで、座席のモケットは北海道の草原をイメージした緑色系、優先席はオレンジ色の表皮が使用されています。座席の座面と背ずりでモケットを変え、背ずり部分では草原に咲く花をイメージしたドットを配しています。車内の配色は、腰板と天井は明るいグレーを基調とし、非常通報装置・非常灯・消火器などは赤色、乗降用扉は黄色、トイレの扉は水色とすることによって、色によって設備の機能を識別できるようにしました。


機器類
 主要機器については電動車のモハ733形へ集中搭載しています。架線電圧の交流20,000 V は、主変圧器により交流900 Vに降圧した上でPWMコンバータに入力され、直流1,800 V 程度に変換された後、VVVFインバータにより三相交流に変換し、かご形三相誘導電動機を制御します。
 主変圧器は2次巻線を2つと3次巻線を1つとした構成で、冷却方式は騒音・振動低減のメリットがある走行風自冷式です。主変換装置は3レベル変調単層電圧型PWM制御コンバータ+2レベル変調三相電圧型PWM制御IGBT-VVVFインバータ制御方式を採用しています。1基の主変換装置で主電動機2台を制御する (1C2M) ユニットを1群とし、これを2群とした構成としています。
 主電動機は1時間定格出力230kWのN-MT731A形かご形三相誘導電動機を採用しました。この主電動機は、731系以降に登場したJR北海道の電車で採用されているN-MT731形の固定子の配線を変更したものです。冷却方式は強制空冷式ですが、冷却風は電動車の車端部の2位側と3位側に設置された雪切室で、車体外板に設けられたルーバーから送風機により外気を取り込み、風洞を経由して供給される方式が採用されています。これは、711系以来北海道など豪雪地帯用の電車に共通の特殊なものですが、1000・3000番台では、全閉式主電動機の採用により、主電動機内部のファンで内部の空気を循環させ、熱交換器により外気と熱交換する方式に変更されたため、車端部に設置されていた雪切室がなくなり、それに伴って客室スペースが拡大され、送風機などの装置とダクトの撤去により、重量の削減が図られています。
 補助電源装置は、コンバータ+インバータで構成される静止形を採用しており、主変圧器の3次巻線からの交流電源により、直流と交流を出力して、車両の制御・補助回路への給電と蓄電池への充電を行います。また、コンバータ部ではダイオードブリッジ整流+IGBTチョッパ制御により直流電源を出力します。
 制動装置(ブレーキ)は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、速度が0 km/h まで電気ブレーキが有効となる全電気ブレーキ機能を有します。
 733系では731系と同一の車体構造を有する201系気動車との連結・協調運転は行わないことから、731系の様に気動車と連結するための機器は搭載していません。


運用区間
函館本線:小樽駅 - 札幌駅 - 滝川駅
千歳線・室蘭本線:札幌駅 - 苫小牧駅
札沼線(学園都市線):札幌駅 - 北海道医療大学駅


参考:https://ja.wikipedia.org




普通 721系+733系 函館本線 銭函



普通 733系 函館本線 苗穂



普通 733系 函館本線 苗穂



普通 733系 函館本線 森林公園



普通 733系 函館本線 野幌



普通 733系 札沼線 当別



普通 733系 札沼線 当別





733系主要諸元

形式 733系
運用者 JR北海道
製造所 川崎重工業
製造年 2012年~
製造数  21編成63両
電気方式 AC 20,000 V (50Hz)
最高運転速度 120 km/h
車体 ステンレス鋼
編成重量  112.5t (3両) 
台車  N-DT733
N-TR733
主電動機 三相交流誘導電動機
MT731A
電動機出力 230 kW 1時間定格
駆動方式 TD継手式
平行カルダン駆動方式
制御方式  VVVFインバータ制御
IGBT素子
制動装置  全電気ブレーキ・回生ブレーキ付電気指令式空気ブレーキ
保安装置 ATS-DN




733系編成表

配置:札幌運転所

 編成番号 クハ733
(Tc1)
モハ733
(M)
クハ733
(Tc2)
製造 新製日  備考
B-101 101 101 201 川重 2012.03.10  
B-102 102 102 202 川重 2012.03.12  
B-103 103 103 203 川重 2012.03.15  
B-104 104 104 204 川重 2012.03.17  
B-105 105 105 205 川重 2012.05.10  
B-106 106 106 206 川重 2012.05.11  
B-107 107 107 207 川重 2012.05.12  
B-108 108 108 208 川重 2012.05.13  
B-109 109 109 209 川重 2012.08.22  
B-110 110 110 210 川重 2012.08.13  
B-111 111 111 211 川重 2012.08.20  
B-112 112 112 212 川重 2012.08.21  
B-113 113 113 213 川重 2013.09.18  
B-114 114 114 214 川重 2013.09.19  
B-115 115 115 215 川重 2013.10.16  
B-116 116 116 216 川重 2013.10.17  
B-117 117 117 217 川重 2013.10.18  
B-118 118 118 218 川重 2013.11.09  
B-119 119 119 219 川重 2013.11.10  
B-120 120 120 220 川重 2013.11.11  
B-121 121 121 221 川重 2013.11.12  

















733系